2/16(金) 後期課程 7年キャリア教育講話②
7年生では、キャリア教育として『①地域の事業者の方や世界で活躍されている方などの話を通して、社会とのつながりや社会における自らの役割を考える。②将来を見据え、学ぶことや働くこと、生きることの尊さを実感し、将来の生き方・働き方を考える機会とする。』といったキャリアプランニング能力の育成を目的として、キャリア教育講話を昨年度より実施しています。5日(月)の第1回に引き続き、本日第2回キャリア教育講話を行いました。講師に「おだがきさん家の八鹿豚」のブランド名で売り出されておられる、八鹿畜産養豚部の島垣(旧姓小田垣)縁さんをお招きし、お話を伺いました。
小学5・6年生時に病気による長期入院のため、学校に行けなかったこともあり、元々苦手だった勉強について行けず、中学校時代は苦労されたそうですが、但馬農業高校在学中に日本学校農業クラブの意見発表に感銘を受けたことを機に、家業の養豚と自身の夢について意見発表を作成し、翌年の日本学校農業クラブ全国大会・意見発表部門で最優秀賞・農林水産大臣賞を受賞されました。そして、そのときに語った夢が活力となり、養豚産業苦難の時代を乗り越え、10年後に「八鹿豚」のブランドを立ち上げるに至ったいきさつを聴かせていただきました。また、今の飼育方法や事業拡大についてお話しされ、食肉産業だけでなく、革(レザー)を利用した商品開発も行っておられ、豊岡かばんとコラボして試作した鞄を実際に見せていただきました。地域を中心とした循環型農業を目指し、安全・安心な豚肉や加工品を提供されているということで、並々ならぬ熱い想いと負けん気、そして何よりバイタリティ溢れる行動力に感心しました。夢を叶えるために「有言実行」を心掛けているそうです。ぜひ、見習いたいものです。子ども達の中には、中学や高校時代に5教科が苦手で苦労したお話に共感しつつ、「今の仕事においてもやっぱり勉強が大事だなと大人になって強く感じる」、「そのときに苦労したことが勉強する活力になっている」というお話に強い関心を抱いている様子でした。
質問コーナーでは、「牛・豚・鶏のお肉で好きなのはどれですか?」という質問に、「もちろん、豚肉が好きだけど、実は安い赤身の牛肉を自分で味付けして食べるのが好きです。」と回答され、子ども達も笑みがこぼれました。また、「八鹿豚にはどんな味付けがよいですか?」という問いに、「八鹿豚はお肉自体にうまみ成分が多く含まれているので、濃い味付けはせず、塩こしょうが一番お薦めです。」とのことでした。
島垣さんの地元地域と連携して、事業を拡大していこうとする力強いお話に、背筋が伸びたひとときでした。